キカイガキライ管理人のすいる(@me_swill)です。
最近は、養成校も多く増え臨床工学技士になる方も増加してきました。
2018年には、全国で初めて臨床工学技士の資格を取得できる国公立大学が出来るほど。
また、臨床工学技士と臨床検査技師のWライセンスを取得できる養成校も増えてきています。
今回は、学生さんからこの「Wライセンス」に関連する質問を頂きました。
将来、臨床工学技士か臨床検査技師のどちらになればいいのか決めかねているそうです。
でも、底辺ながら私も臨床工学技士のはしくれ。
私なりに臨床工学技士について振り返り、学生さんの悩みの一助になればいいなーと思います。
今回は、臨床工学技士について改めて考えていきます。
臨床工学技士の養成校の学生さんや臨床工学技士を知らない学生さん、また臨床工学技士を知らない方もぜひご覧になってください。
これから臨床工学技士を目指す方に読んでもらいたい。
要チェック!
臨床工学技士ってなんだ?
ここで、臨床工学技士の定義について考えていきましょう。
コチラは「日本臨床工学技士会」のHPとなります。
臨床工学技士について、こう説明されています。
臨床工学技士はメディカルスタッフの一職種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。 今後益々増大する医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
※日本臨床工学技士会HPより引用
いわゆる、「医療機器のスペシャリスト」として現在の医療をに貢献していきます。
医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行う事を業とする医療機器の専門医療職種です。
※日本臨床工学技士会HPより引用
この文言が代表的ですね。
私も、院内でたまにこの文言を利用して説明しています。
でも、意外とこの文面ってわかりにくくないですか?
臨床工学技士のお仕事はコチラ!
現役の臨床工学技士はどう考えている?
今回、私が所属している臨床工学技士のためのオンラインコミュニティCEぷらすに、「臨床工学技士とは?」について聞いてみました。
解答して下さったCEぷらすの皆さんには、この場を借りて感謝を申し上げます。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
今思うと医療(患者)と自分をつなぐツールのひとつ、ですね
検査技師と工学技士では、接し方が変わる
最終的に自分やりたいことができるツールはどちらか?
病院にあるいろんな医療機器を点検したり、操作する仕事です。
機械を通して患者さんと接する仕事。
あと、透析では看護師みたいに針を刺したりしています。
検査は患者さんの検査まで関われる
臨工は患者さんの治療まで関われるあとは得意科目・好きな科目が高校の時点で
生物→検査
物理→CE
が学校も臨床出てからも楽だと思いますbyCEさぼ(@ce_sabo )
検査科は、生理検査でない限り、毎日、検体と臓器とデータと向き合うところが多いと思います。
工学科は、生きている生身の人間を相手にをしていて、患者さんの反応があるイメージです。
機器を通して患者さんをみているのは共通点でマクロかミクロの世界か?なのではないでしょうか。
臨床検査技師と臨床工学技士なら臨床工学技士を薦めます。職域の拡大などを考えると将来性はまだあるかと。
臨床工学技士とは医療機器の操作、点検などをする仕事ですが、他職種や患者さんと深く関わるので、コミュニケーションもとても大切である。
機械をいじるだけではないことをしっかり伝えますね。
検査よりも臨床工学技士のほうが治療に関わる事ができるし、先生に意見が言える事が多い気がします。でも、検査にしろ臨床工学にしろ、極めて認めてもらえれば医師も話は聞いてくれるのかなと!
今はまだまだですが、医師とそんな話を少しでもできる時は楽しいって感じます。
検査をやるならエコーの需要があるって聞きました!エコーを見るのは個人的に好きなので、私が検査技師だったらエコーをめちゃくちゃ極めてみたかったなって思ったりもしました!
陰の立役者
かなぁと思います。
医師や看護師みたいにほぼほぼ100%認知されている職業じゃないし、患者さんに関わることもあるけど、ずっとじゃない。
でも、呼吸器や体外循環などの生命に直結するものから、輸液ポンプシリンジポンプ、モニター類などの日常的に使用する身近なものまでを主として扱い管理する、できるのは、治療する上でなかなか重要なポジションなんじゃないかなと。
病院によってやれる業務の範囲は違うし、今のところまだまだ日の目をみるまでには時間がかかるかもしれないですけどね。ある意味業務のやり方によっては自分色に染めれるんじゃないかと。
臨床工学技士、臨床検査技師のWライセンスですが、まず持ってて損はないです。
資格取ってもすぐにWラインセンスを発揮できるわけでもなく、就活の時に優遇はされるかはわかりません。ただ、今回わたしが転職の際にWライセンス持ってていて良かったと思うことがありました。仕事を始めて、病院によっては活かすことが難しい場所もありますが、わたしの場合は小規模な施設尚且つスタッフ不足な面があり、検査技師としての業務また検査知識のないCEさんやNSさんに聞かれることがありそこから自分で勉強もしてました。
面接の際に、検査技師を持ってるから指導とかできますか?心電図できますか?とか色々聞かれて、今までやってきたことが無駄ではなかったと思いました。ようは社会に出てから何をすべきかではないでしょうか。
現役の臨床工学技士の意見を聞いてどう思いましたか?
中には臨床工学技士と臨床検査技師のWライセンスを取得されて働いている方もいらっしゃいました。
学生時代と違う、現場で活躍される臨床工学技士のナマの声。
あなたはどう考えますか?
私が考える臨床工学技士
では、ここで私が考える「臨床工学技士」について記していきます。
ズバリ
私が考える臨床工学技士とは
影のヒーロー
これかなーと(笑)。
先ほどの項で、影の立役者というワードが出てきましたが、それに近い考えです。
先述した「生命維持装置の操作と保守点検」を生業としているだけでは、影のヒーローというには、ほど遠いのかもしれません。
しかし、機械の操作だけに終始せず、医療機器の先には誰がいるのかを考えていくと、少しだけ考え方が変わってくると思います。
私の経験では、臨床工学技士が生命維持装置と呼ばれる「医療機器」を操作するタイミングは、緊急性の高い場面が多いと考えます。
生命維持管理装置の性能をフルに使用できるよう、患者さんの状態も見ながら、時にはスタッフに助言などを出しながら操作していきます。
もちろん、臨床工学技士は医師の指示のもとに生命維持装置を操作しています。
しかし
- 言われるがまま操作するのか
- コチラからアプローチしながら操作するのか
大きな違いがあるかと思います。
そして
颯爽と医療機器を操作し颯爽と任務を完了する!
医療機器をフルに活用して救命する!
まさにヒーローのような立ち位置ではないでしょうか。
ただ医療機器を操作するだけでなく、自分のカラーを少し足していく。
どの職種にも通じるかと思いますが、臨床工学技士はなおのこと、業務を自分の色に染められる職種なのかなー思います。
このワードが出てくるような、そんな現場になるように日々精進しております。
影のヒーロー!私は臨床工学技士です!
最近医師に言われた一言が、非常に印象的でした。
少し難しい症例の前に、カンファレンスをした際に出た一言です。
その発言を聞いた時は少々驚きましたが、あとで他のスタッフに聞くと
これからも、ドンドンと言われるよう精進していく所存です。
最後に
今回は臨床工学技士と臨床検査技師のどちらになるのか悩んでいる学生さんの質問に答えてみました。
改めて「臨床工学技士とは」と考えてみると、非常に深い・個人の哲学に通じるものを感じました。
生命維持管理装置の操作または保守点検をする仕事と言われても、なかなかイメージしにくい職種であると感じます。
こうやって、現役が自身の職種について語ってみるのもイイのかもしれませんね。
臨床工学技士法が誕生しておよそ30年。
いつまで経っても歴史の浅い職種だとか叫んでいる場合じゃないんです。
あなたも臨床工学技士について改めて見つめ直してみては?
要チェック!
ではでは、またいつか逢う日まで…。
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