キカイガキライ管理人のすいる(@me_swill)です。
臨床工学技士は院内の至るところで働いています。
透析センターや心臓カテーテル室、救急センター、ICU/CCUセンター、内視鏡センターなど…。
もちろん病棟にも臨床工学技士はいますね。
今回はその中のひとつである、「手術室」で働く臨床工学技士についてお話したいと思います。
「手術室で臨床工学技士は何をしているんだろう?」と思っている、学生さんや、まだ手術室で働いたことがない臨床工学技士の方に参考になればと思います。
当院での手術室における臨床工学技士業務
注意事項をひとつ挙げるならば、当院では人工心肺やダ・ヴィンチ、脳外などの最先端治療を行っているわけではありません。
地方の総合病院で、そんなに手術件数の多くない、そんなに活気があるわけでもない手術室の実態だと思って頂ければ幸いです。
人工心肺の記事を読みたい方は、同じく「CEぷらす」のメンバーである翡翠@誘惑に勝てません。(@mbgbhisui )さんのnoteがわかりやすいですよ!
参考 人工心肺ってなにしてるの?①むーのnote
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手術室業務担当の始まりは機器の使用前点検から
手術室担当者は、朝から手術室の方へと向かいます。
当院の特徴として、ほとんどの曜日において、午前中は手術がありません。
なぜならば、外科や整形外科、麻酔科などの医師は、午前中は外来業務に就いているため、午前中は手術に入ることが出来ません。
緊急の手術がある場合であれば別ですが、基本午前中は手術室が静かです。
その午前中の間に、当日予定されている医療機器の使用前点検を行っていきます。
使用前点検機器
- 麻酔器
- 電気メス
- モニター
- ボトル吸引器
- 内視鏡タワー
- 顕微鏡
- 無影灯
- 処置用ベッド
などなど
多岐にわたる医療機器を点検していきます。
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当日の術式により医療機器のセッティングを行う
術式により、使用する医療機器はもちろん変わっていきます。
予定している手術室内に、使用する医療機器をセッティングしていきます。
無影灯の位置も、術式によってあらかじめ見やすい位置になるように設置します。
部屋により、大きさも異なるためセッティングも大変です。
臨床工学技士のオペ室における臨床業務
当院のオペ室において、臨床工学技士が遂行する業務は、先に挙げている医療機器の点検だけではありません。
オペ中の臨床業務への立ち合いを行っています。
立ち合い業務
- 腹腔鏡装置の操作
- 腹腔鏡手術時のスコピニスト
- 自己血回収装置の操作
- 硝子体手術装置の操作
などなど
術中は、基本的にはオペ室からは離れず、臨床業務の他に医療機器のトラブルや患者受け入れ、患者搬送なども行っています。
医療安全への取り組みとしての術中映像記録
術中は、臨床業務やトラブル対応の他に「術中映像記録」の撮影や編集なども行っています。
医療安全への取り組みの一環として、また学会や勉強会への資料としても活用されています。
看護師や臨床工学技士においても、術中映像から術式の理解や手技のシミュレーション、振り返りなどにも役立てています。
当院の術中映像記録装置は、各部屋据え置きではなく、搬送型の記録装置となっています。
オペの終了後も臨床工学技士の出番
当日のオペが終了した後も、臨床工学技士はまだまだ業務があります。
オペを施行した各部屋の清掃や医療機器の使用後点検、腹腔鏡のオペがあった際はスコープの洗浄・点検、鉗子類の洗浄・点検など。
朝から手術室に閉じこもった業務も、緊急のオペがなければ定時くらいには業務終了となります。
手術件数も、年間を通してそんなに多くはありません。
ただ、緊急のオペがあったり、オペの延長があったりすると夜中遅くまでかかることもしばしば…。
それでも、私はオペ室に入り続けます。
なぜか?
それが仕事なのだから…。
かっこよく言ってますけど、やりがいは感じてます。ベタですけど、患者さんが元気になる過程を垣間見れるので、周術期の一員としてやりがいを感じています。
オペ室業務を希望するなら声を出してアピール!
要チェック!
最後に
今回は地方病院における手術室業務をお話しました。
地方の、それも中規模よりちょい下くらいの病院の手術室業務をご紹介しました。
それでも、臨床工学技士の資格を活かして、どうやったら医療に貢献できるか?どうやったらチーム医療の一員として活躍できるかを、日々模索しながら働いています。
本来ならば、クリニカルエンジニアリングで掲載されているような、「臨床工学技士のある一日」のような形をとれば、想像もしやすいし、共感も生まれやすいんでしょうね。
ただ、時系列でブログを記載するのって、ホントに大変!苦手!
OP室ではさまざまなケーブルが使用されています。
要チェック!
ではでは、またいつか逢う日まで…。
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