キカイガキライ管理人のすいる(@me_swill)です。
前回より、グラフィックモニターの基礎や異常波形についてお話しています。
前回の記事はコチラ!
非常に反響があり、人工呼吸器への関心を垣間見た気がします。
そこで、今回はグラフィックモニターの基礎のひとつとして「F-Vループ波形の変化に気付く」についてサクッと解説していきます。
こういう方にオススメです。
今回も、グラフィックモニターの基礎として、「ループ波形の変化に気付く」についてお話していきます。
ここで記載している事項は、あくまでひとつの参考にして頂けると幸いです。
この記事によって起きた事故等におきましては、一切の責任を負いかねます。
異常波形を発見
コチラの波形を見てもらいましょう。
ループ波形の基本はコチラ!
では、次にコチラの波形を見てもらいましょう。
こちらの波形は先ほどのF-Vループと比べてどうなっているでしょうか。
考えてみましょう。
この波形は元の波形に比べて面積が変化しています。
このような波形を確認したら、気道抵抗の変化を疑いましょう。
また、この波形はPCVでのF-Vループ波形になります。
VCVのループ波形になると、若干形が異ってくるのです。
詳しくはこの記事の最後の方でご紹介します。
気道閉塞の原因は?
この項では、気道抵抗の上がる原因について考えていきましょう。
下記に代表的な気道閉塞の原因を記します。
気道閉塞の原因
- 痰つまり
- 気管チューブの屈曲
- 細い気管チューブ
- 気管チューブを噛む
- 気管支攣縮
- 気管支喘息
などなど。
気管チューブによるものや病態によるものなどがあります。
気管支喘息など、閉塞性障害を来す疾患を持っている場合は気道閉塞を来す要因にもなります。
それらの病変の存在を疑う場合は、医師に相談し適宜薬剤投与などを考慮しましょう。
また、「痰のつまり」は適切に気管吸引していきたいところ。
グラフィックモニターで気管吸引するタイミングがわかるって知ってました?
詳しくはコチラから!
気道抵抗の変化の原因として様々な要因があることがわかりました。
VCVのグラフィックモニターで気道抵抗の変化を察知
実は他にも「気道抵抗の変化」を確認できる方法があります。
それは人工呼吸器のVCVというモードを使用しているとき。
見慣れたこの波形。
この波形はVCVの気道内圧波形です。
これが、このように変化すると…
波形が少し変化しているのがわかりますでしょうか?
このように、最高気道内圧とプラトーの差が大きくなることで、気道抵抗の変化を波形で読み取れます。
要チェック!
また、気道抵抗が変化したVCVのループ波形がコチラです。
先ほどご紹介したPCVの波形と比べて、呼気側の面積が違います。
要チェック!
今回ご紹介しているF-Vループ波形と合わせ、グラフィックモニターから様々な情報を取得していきましょう。
最後に
今回は「F-Vループ波形の変化に気付く」についてお話しました。
ほんの些細な波形の変化でも、実は大きな変化が生じているかもしれません。
人工呼吸器に携わる者として、日頃からグラフィックモニターについて学んでおきたいですね。
要チェック!
ぜひ参考にしてください。
ではでは、またいつか逢う日まで…。
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